APRIN主催技術倫理セミナー「事例で学ぶ技術者倫理」(ライブ配信)を開催しました。

 2021年11月2日、オンラインでAPRIN主催の技術倫理セミナー「事例で学ぶ技術者倫理」を開催いたしました。定員上限の450名の参加登録を受付け、当日は362名の技術者・研究者・経営者等の皆様にご参加いただきました。
 APRIN理工学系分科会では、技術倫理の基礎的な部分は、小学校・中学校の検定済みの教科書のように、日本全体で同じ内容を学習してよいと考えています。また、コロナ禍の影響などで、教育の場で必ずしも講師の先生方をお呼びできなくとも、技術倫理を補助的に教えられる先生がいらっしゃれば、基本的な教育内容はeAPRINの教材や教材の中で提供するディスカッションテーマなどを活用して頂くことで十分に指導・学習して頂くことができると考えています。
 このような考え方のもとで、eAPRIN理工学系教材の全体の構成を、技術者向けの倫理(RCE)6単元と事例集全9章、合わせて全15単元になるように定め、この教材を用いて大学での技術者倫理の授業を一通り行うことができるように整備いたしました。教材は現在eAPRINで配信されています。
 今回のセミナーは、事例集全9章の内容を教材作成担当者が15分で解説し、CPD認定プログラムセミナーとしてライブで配信すること、また、当日収録した講演動画をeAPRINの動画教材として活用することを目的として開催いたしました。

・APRINウェブサイト特設ページ:https://www.aprin.or.jp/seminar/seminar_detail

・参加者アンケート回答結果(一部抜粋、参加登録者450名に対して回答を依頼し246名が回答)
(1)年齢(20歳代5人、30歳代13人、40歳代49人、50歳代82人、60歳代70人、70歳代以上27人)
(2)職業(技術者194人、研究者14人、経営者11人、学生2人、その他25人)
(3)セミナーの満足度(とても役に立った61%、役に立った38%、期待外れ1%)

 ≪特に役立ったテーマ≫

 ・ほとんどの演目が再認識することばかりでとても役に立った。
 ・講演1の技術者としての生き方。講演6で話のあったCRM(今回初めて知ったのでこれから
  理解を深めたい)。講演7の公益と利益の対立は、日常の中で起きていることであり公益に
  反さない範囲で企業利益を追求している中で倫理的な問題が発生してしまうということを
  改めて考えるきっかけとなった。
 ・講演7と8は、欧米と日本との意識や考え方の差を考えさせられた。
 ・利便と安全・利益と公益の対立の双曲割引曲線。行動経済学上の考え方をはじめて聞く事ができた。

 ≪感想や今後取り組んでほしいテーマ≫

 ・今回のように、具体的な事例を挙げて頂くと大変理解しやすく、記憶に残るように感じる。
  大学発ベンチャー等で起こりうる倫理的問題や利益相反等について取り上げて頂きたい。
 ・講演数を半分ほどにして、1講演における講演時間を長く取って、もう少し具体的に事例紹介を
  行っていただいた方が、理解が深まると感じた。
 ・社会的課題に取り組む技術者の積極的倫理。技術者が組織(企業)の中で常態化している倫理的問題
  に気が付いたが、周りの理解が得られない時に、どのように考えどのように行動すると解決できるの
  か。

APRINでは今後も同様のセミナーを開催する予定です。内容に関するご要望等ございましたら、
APRIN事務局までお寄せください。

20211102

 

 

 

 

 

 

 

写真:当日の配信会場の様子
※本セミナーにおける講演資料の公開はございません。